【新聞:岩手版】山形村短角牛35頭を放牧開始 魅力広めたい

農業共済新聞岩手版・東北営農技術版

【新聞:岩手版】山形村短角牛35頭を放牧開始 魅力広めたい

[2026年7月3週号]

 【北部】久慈市に移住し、肥育農家の下で「山形村短角牛」35頭を飼養管理する堀江りんさん(25)。国産飼料を与えて「夏山冬里方式」で育てる短角牛の飼養を受け継ぐために奮闘する。また、精肉加工を学んで精肉店を開業。牛肉の販売によるPRにも力を入れる。

国産飼料で安全・安心 精肉店開業し販路拡大へ

まだまだ認知度が低いと思う。山形村短角牛の文化を盛り上げたい」と堀江さん

 長野県出身の堀江さんは、2022年から24年まで久慈市の地域おこし協力隊として活動した。山形村短角牛の飼養だけでなく、イベントでの精肉販売などを通して魅力を発信。現在も希望者と放牧地を回るツアーを開催するなど、PR活動に取り組んでいる。

 山形村短角牛は、夏季は放牧地、冬季は牛舎で飼養。5月に母牛と子牛を放牧し、約50頭の雌牛に雄牛1頭を放して自然交配させる。堀江さんは「自然環境の中で無理なく育つことで、適度な脂肪で赤身のうまみが感じられる肉質になる」と話す。

 「飼料は100%国産」と堀江さん。牧草や稲わらのほか、大豆や小麦を原料とした配合飼料などを与える。堀江さんは「安全・安心な牛肉を食べてもらいたいという思いから、この飼養管理が受け継がれてきた」と説明する。

 24年には精肉店「短角考舎おのざわ」を開業。食肉加工場で脱骨・整形された1頭あたり約330~350㌔の部分肉を真空包装で仕入れる。

 「赤身肉はミオグロビンが酸素に触れることで変色しやすい」と堀江さん。品質を維持するためには、開封後は低温を保ちながら素早く加工する必要があるという。堀江さんは「肉の変色が早いので、流通と販売が今後の課題」と話す。

 現在は、県外の飲食店やオンラインショップで精肉を販売する。堀江さんは「たくさんの人に山形村短角牛を味わっていただき、その魅力を知ってもらいたい」と笑顔を見せる。

精肉店「短角考舎おのざわ」のQRコード


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