[2026年8月3週号]
【磐井】ハウスや露地で、4月下旬から10月いっぱいまでナスを栽培する一関市厳美町の菅原慎也さん(40)。ナスを毎日注意深く観察することを心がける。土の中に透明な虫かごを埋めて根の状態にも気を配るほか、自動潅水設備を使って品質維持にも力を注ぐ。飲食店などと連携したイベントも計画し、ナス栽培の魅力を発信する。
4本仕立てで樹勢維持 1日1株8㍑を灌水
JAが開催した就農希望者向けの相談会に参加し、就農を決意した菅原さん。「ハウスなどの設備投資を抑えて、露地栽培から始めることができる」と2010年にナス栽培を始めた。現在は、ハウス8棟(25㌃)のほか、露地17㌃でナスを栽培する。品種は「くろべえ」。菅原さんは「樹勢が強くて果形に乱れが少ない」と話す。

透明な虫かごを埋めて土中の根の状態も確認
3月下旬にハウス、4月下旬のトンネル露地、5月下旬には露地の順に定植する。菅原さんは「収穫期間が長いので、樹勢を一定に保つことでナスの品質が安定する」と力を込める。
葉や花の雌しべの色に異常がないかなど、注意深く見回る。土の中には透明な虫かごを埋めて、根の張り方も観察。枝は4本仕立てで栽培する。「ベテランの農家から教わった基本の栽培方法。樹勢のバランスが取りやすくて、誘引もしやすい」と話す。

ナスの様子を確認する菅原さん
ハウス内では、自動潅水設備を使用する。「日中の潅水がナスを肥大させるポイント」と菅原さん。「1日に1株当たり7~8㍑ほどの水を、日によって10~13回に分けて与える。
JAいわて平泉ナス部会長を務める菅原さん。秋頃には、地元飲食店やスーパーと連携して期間限定でナスを使った料理や総菜を提供する「ナスフェス」を開催する予定だ。菅原さんは「ナス生産者が楽しく取り組む様子を見て、農業に興味を持つ人が増えたらうれしい」と笑顔を見せる。